9月29日(日)11:00より学園本部館3階大会議室にて、会員58名(内役員9名)、山崎日出男理事長、前田崇司校長、江口祐輔元校長、小泉清裕元校長、柴田芳明元校長の来賓5名、恩師・現役先生方のご参加をいただき開催されました。
第17回(2024年度)桜友会総会議事録
日時 | 2024年9月29日(日)午前11時~12時00分 |
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場所 | 学園本部館3階大会議室 |
出席者 | 桜友会成人会員56名(内役員9名)、大学生3名、中高生7名、来賓4名 恩師4名、現役の先生4名 |
午前11時となり柳栄治郎(役員2回生)の司会で桜友同窓会午前の部「総会」を開会した。
1.青谷宏美(役員13回生 恩師)の伴奏で校歌斉唱
2.平原史樹桜友会会長の開会の挨拶
「昨年初等部が70周年を迎え、現在6000名近くの卒業生のうち、本日は約1%の出席となりました。これから、議事があるので、よろしくお願いします。役員、学校側の先生方、学園のスタッフの方にご尽力いただき、ありがとうございました。」
3.山崎日出男理事長の来賓挨拶
「同窓会開催おめでとうございます。昨年4月から理事長に就任し、経営を担当しています。教育に関しては、坂東総長が担当されています。私学法改正については、任期三年のうち、半分が過ぎ、課題は達成していると思います。学園内の経費については、いろいろと検討しています。例えば、教職員子弟の学費免除や、学園内にコインパーキングを作り、車の乗り入れを削減するなどを考慮中です。本日は、坂東総長が山形に出張中のため、教育についてお話しできませんが、私は理事長として経営を中心に頑張っていきたいと思っています。今後とも宜しくお願いいたします。」
4.来賓のご紹介
山崎日出男理事長、前田崇司初等部校長、江口祐輔元校長(懇親会より出席)、小泉清裕元校長、柴田芳明元校長をご紹介した。
5.議事の議長の選出
司会者が議長の選出につき、澤渡沙織(役員31回生)を推薦し、満場一致で承認された。
6.澤渡沙織議長による議事進行
(1)議事に入る前に桜友会規約第14条の出席者の過半数をもって成立することを説明し、発言の際は、挙手の上、卒業回生と名前を名乗るようと注意が述べられ議題に入った。
(2)総会議題
<議題1:2023年度活動報告>
副会長 大野あや子
①5月1日、学園創立103周年記念式典に、福会長2名が出席。お祝いとして、胡蝶蘭を贈呈。
②5月2日、初等部創立70周年記念式典に会長・副会長・役員が出席。初等部創立70周年祝賀・教育支援金として、300万円を寄付。お祝いとして、胡蝶蘭を贈呈。式典では、会長が在校生に祝辞を述べた。
③6月4日、学年幹事会を開催し32名の出席。初等部からは、前田校長先生、渡邊副校長先生にご出席いただき、幹事の皆様から桜友会の活動に対する意見・ご提案を話し合っていただき、多くの有意義な意見が出された幹事会となった。
④8月下旬に、レター方式での「桜友会会員の皆様へ」(会報18号)を発送。
⑤10月15日、第16回桜友会総会・懇親会を開催。卒業生62名、来賓5名、恩師9名、合計76名が出席した。懇親会では初等部70周年を記念して作られたスライドを、初等部からお借りして上映
⑥11月11日・12日、昭和祭に参加。バザーと談話室を4年ぶりに開催し、会員の皆様からの寄付と、準備から当日のお手伝いと、沢山の卒業生の力をお借りし、無事に終了。
⑦3月20日、初等部卒業式に、会長が出席。
⑧2023年度には、8回の役員会が開催された。
※議案1について、拍手をもって承認された。
<議題2:2023年度会計報告>
会計担当 米村希美
①決算報告書(プリント配布)通りに報告後、補填。(会報)-165,530円・会報を依頼している毎栄からの値上げがあった。(総会・懇親会参加費)-132,961円・会費を頂かない学生の会員が予想以上に多く、食事代などの料金がかさんだ。
②会員からの指摘あり:・師岡文男氏(8回生)から、支出の項目で、「総会・懇親会参加費」について、参加費は収入の部のため、参加費を削除し「総会懇親会」に訂正したほうがよい。・改めて「総会・懇親会」に訂正する旨回答。
③会計監査報告: 山口俊行監査が本日欠席のため、会計担当の米村希美が代読した。
「令和6年5月22日、当職は当桜友会の令和5年度(自令和5年4月1日至令和6年3月31日)の財務諸表ならびに事業計画に基づく取り組みについて監査を行いました。監査の結果、上記財務諸表に基づく取り組みは、いずれも適正妥当であると認めました。以上の通り、報告します。」
※議案2について、拍手をもって承認された。
<議題3:2024年度活動計画>
副会長 大石恵津子
①新入生に向け桜友会からの入学祝いと桜友会の紹介のお手紙を桜友会の新作クリアファイルにて配布。
②学年幹事会:
6月2日学園本部館中会議室にて、開催。前田校長先生、田中聖夫新教頭先生のご臨席をいただき、学年幹事とその友人、1回生から本年度卒業の66回生まで、合計41名が出席した。桜友会の活動報告・活動計画と、今後の活動へのご希望を話し合っていただいた。
③「桜友会会員の皆様へ」(会報19号)を2023年度の活動を4ページにまとめ、7月会員に皆様と恩師の先生方に本総会・懇親会の出欠ハガキ、会費振込用紙を同封の上お送りした。一部訂正があり、P3の巳波先生の漢字を南先生と誤記してしまい、訂正してお詫び申し上げる。
④桜友同窓会(総会・懇親会):
9月29日本日は1回生から65回生までの桜友会員56名(内役員9名)、来賓5名、恩師6名(内2名桜友会会員)、現役の先生方6名(内2名午後参加)で開催することができた。
⑤ 桜友会バザー:
11月9・10日の両日、初等部にて例年のように開催予定。お配りしたバザーへの品物、お手伝いのご協力をお願いしたい。HPにもご案内しているので、ぜひご覧いただきたい。
⑥その他・学年幹事会でもご意見のあった桜友会行事をこれより計画し、実施したいと思う。(例:東明学林でのミカン狩り、音楽会等の学園行事への参加など)HPにてもご案内をするので、是非ご参加いただきたい。・会報20号は本年3月までの活動をまとめ、2025年度の活動計画を含め、皆様にお送りする予定。住所不明で返送分が毎年約100通ほどあり、住所変更はメールで桜友会にお知らせいただきたい。(10月からは郵送費も大変値上げとなるため。)
⑦会員からの提案:師岡文男氏(8回生)から、
「一番費用が掛かるのは、会報。紙ベースは希望者のみにし、紙ベースではなくデジタル化して、他はメールやSNS配信で経費削減させるとよいのではないか」。「役員会でも考慮中。今後、検討してゆきたい。」と回答。
※議題3について、拍手をもって承認された。
<議題4: 2024年度予算について>
会計担当 米村希美
2024年予算(プリント配布)通りに報告。
※議題4について、拍手をもって承認され、プリントの予算案の案を消し、予算とする。
<議題5: 役員改選について>
会長 平原史樹
①役員変更:
新任 | 青谷宏美(13回生) |
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退任 | 関口明子(18回生) 新たに会計監査役に就任。 |
②会長変更:
退任 | 平原史樹(今後は役員となる) |
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新会長 | 岡野栄之(13回生) |
岡野栄之新会長あいさつ
「学校の繁栄には、先生方、生徒のほかに、同窓会も重要な役割を担っている。卒業生もがんばろう。現役の生徒たちのサポートもできるようにしたい。若い世代の卒業生がもっと同窓会の活動に参加できるようにしたい。」
※議題5について、拍手をもって承認された。
<議題6:その他検討事項>
会長 平原史樹
会長より、何かご提案はないかとの問いかけに、会場からは特になし。
平原会長から、一言。
「私学は厳しい財政。『親から寄付はもらうな』という人見楠郎先生の厳しい言葉があったが、今の学園は、寄付を頂きながらガラス張りの中で発展させるようになっている。卒業生としての学園へのサポート(寄付)があったらよいのではとの学園の方針」であることもご理解いただきたい。」
意見:
師岡文男氏(8回生)
「総会は母校愛がないと出席できない。それぞれの回生が集まれる会を総会とは別に開催し、同窓会として同期で集まれる会のサポートをしたらどうか。」
※議題6について、拍手をもって承認された。
(3)議長より、会員に向けて改めて意見・要望の確認が行われたが、特になく議事の終了。
7.初等部の状況について:
前田崇司 校長先生
・17回総会おめでとうございます。先週66回生のミニ同窓会があり、初等部は、人と人とが繋がっていて、本当に幸せなことだと実感した。同窓会関係はその一つである。
・昨年70周年を迎え、次の80周年、90周年と続いてゆく。第1回生の62名を初めとして、現在につながっています。
・今年度子供たちの合言葉は、「今よりもっと」。今日より明日、日々前進。3つの目標と“Lead Yourself“(自分リーダーシップ)を標語にしている。どんな場面でも昭和の卒業生として頑張ってほしいと願っています。
・コロナを経て、行事もできるようになったが、今年から、「国際コース」と「探求コース」を設立。こどもたちの可能性を伸ばしていきたいと考えています。
・学寮で友達と学ぶ、異学年との交流を、探求コースで発展させ、国際コースでは、英語は必須。英語ができつつ、自分の意見を言えるように国語・道徳は日本語で、その他はすべて英語で授業が行われています。
・子供の少子化、出生率の低下のなか、昭和小学校に来てもらうために、色々な改革、チャレンジをしていくつもりでいます。
・初等部にぜひ来ていただき、応援していただきたい。
以上をもって総会は午後12時に閉会した。
桜友会懇親会
休憩と懇親会準備の後、桜友会副会長大石惠津子(3回生)の司会で、午後12:20より懇親会を開催しました。懇親会より来賓の江口祐輔元校長先生、現役の田中聖夫教頭先生と富永剛先生がご参加くださいました。以下に実施内容を写真と共にご報告いたします。
校歌ができるまで毎日歌われていた「ひかり ひかり」を、青谷宏美(役員13回生 恩師)の伴奏で斉唱。
小泉清裕元校長の昭和での45年間(高等部、大学、初等部、幼稚部の勤続年数を合算すると80年)を振り返って、昭和で培われた精神が現在他校での業務でも基盤となっているとのご挨拶があり、乾杯のご発声をもって懇親会が和やかに始まった。
ブッフェスタイルの会食を暫し楽しんだ後、平原史樹前会長の進行により、前田校長、岡野新会長による『初等部 歩んできた70年を振り返り、これからの未来を語る』と題して対談が行われた。
昭和がこれまで大切にしてきた「体験学習」「総合学習」を軸としながら、「探求コース」「国際コース」が今年度から始まったことについて前田校長先生がスライドにて現在の初等部の取組を具体的に説明して下さった。岡野新会長からは、昭和で学んだことで自分が一番基礎となっていることは「総合学習」であり、昭和の優れた理念と新しい取り組みに期待していると述べられた。
また、学校案内パンフレットと国際コースの紹介パンフレットを参加同窓生のために、初等部からご提供いただいた。
その後、卒業60周年となる6回生に、柴田芳明元校長よりお祝いのお言葉をいただいた後、檀上の6回生に岡野新会長より記念品が一人一人に手渡された。6回生代表のお礼の言葉をもって、お楽しみ会に移った。
お楽しみ会では、青谷宏美(役員13回生 恩師)の伴奏で、参加者全員で懐かしい学園歌の「かげぼうし」、「那古の海」、「光を浴びて」を斉唱した。その後「桜友会の歌」の歌唱指導していただき、桜友会のために人見楠郎先生が作詞、井上正先生作曲のこの曲を、今後は桜友会の行事の度に歌って行けるよう練習した後、全員で斉唱した。
懇親会最後を締めくくる恒例となった「じゃんけんゲーム」では、江口祐輔元校長対会場の全員でじゃんけんを2回行い、勝者それぞれに桜友会からQUOカード3000円分が贈呈された。
その後、歓談の後自由解散となり、今年度の桜友同窓会(総会・懇親会)は和やかに終了した。
ご出席来賓、恩師、先生方
山崎日出男理事長
前田崇司校長
江口祐輔元校長
小泉清裕元校長
柴田芳明元校長
有賀三奈子先生
大坪義穂先生
萩原純子先生
村上淳子先生
中島恵子先生
青谷宏美先生
水木久保校長補佐
渡邉直人副校長
田中聖夫教頭
松下益子先生
富永 剛先生
村松靖夫先生
座談会『初等部:歩んできた70年を振り返り、これからの未来を語る』
開催日時 | 2024年09月29日 日曜日 13:00-13:30 |
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会場 | 昭和女子大学本部棟3階ホール 桜友会総会懇親会場 |
登壇者 | 岡野栄之(13回生) 桜友会新会長(第5代) 慶應義塾大学教授 再生医療リサーチセンター長 前田崇司 昭和女子大学附属昭和小学校校長 平原史樹(6回生) 桜友会前会長(第4代) 横浜市立大学名誉教授(司会) |
はじめに
- 平原
- 初等部創立70年を数える歴史のなかで同窓会の桜友会は1964年に創立されました。
本日は2024年の桜友会総会を迎え、会場には第2代の桜友会会長川上龍美さんが、さらに2006年から現在のスタイルの桜友会活動が開始されましたがその折の立役者である第3代桜友会会長中田彰生さんもお越しです(ご両人それぞれに紹介され、参会者へ立礼)。
この座談会の司会を務めます平原史樹が第4代、さらに先ほど総会で承認いただきました新たな第4代岡野栄之会長と本日は歴代4名の全会長が出席しております。また長年にわたりご尽力、ご活躍いただいた歴代の桜友会役員のみなさまの名簿、また桜友会の略史の記録については桜友会のホームページで現在ご披露しております。また今般、川上初代会長から寄稿があり、懐かしい貴重な写真とともにおそらく卒業生一桁世代には「そうだ、そうだ」とおもわず膝を打ってしまうような懐かしいエピソードが桜友会ホームページに掲載されております。ぜひご一読をお勧めします。
さて本日の座談会では長年培われた伝統の中で現在、先駆的な教育実践を展開しつつある昭和小学校の前田校長、新会長の岡野栄之さんとともに大いに語っていただこうと企画しました。まずはそれぞれにひとこと、自己紹介をお願いします。
自己紹介
- 岡野
- 今般、総会でご承認いただき会長に就任しました13回生の岡野です。2年前から昭和女子大学(学園)の評議員もしておりますが 現在、ボストンのMIT(マサチューセッツ工科大学)でも研究を進めており、昭和ボストンにも赴いて(宿泊もさせていただきながら)初等部の生徒さんにもお話したりしております。いまや昭和では学校をめぐる新たな展開が急速に進化していることなど、ぜひ卒業生として盛り上げていききたいと思います。
- 前田
- 私は小学校の教員から始まり、校長職等を経たのち、2022年に本校に着任しました。今までも子どもたちの成長にかかわり、自分も成長できるこの仕事にやりがいを感じて奉職してまいりました。学校は人が集い、つながっていくところ。昭和の大切にしていることは“世の光となろう”という建学の精神です。人見先生の教えをもとに、初等部では、人のぬくもり、思いやりを大切にして、人格として潤いのある人に育てるという考えが貫かれているところが素晴らしいと思っております。
また、基礎学習を大切にしてそれを総合的に広げる学びをもって社会に出ていく、基礎学習、総合学習の大切さも継続してきました。さらに、本校には歴代の先達の皆様はじめ、大変すぐれた先生方が歴史を刻んでこられました。これからも先輩方の思いを胸に歩みを進めていけたらと思っています。
- 平原
- 皆様のお手許には桜友会の歴史の概略が資料として差し込んでありますが(ホームぺージに略史、歴代役員名簿は載っています)それを参考にしながら岡野新会長には育ったころを振り返っていただき、前田先生には昭和小学校の歴史を振り返ってお話をお願いします。
育ったころ、歴史をふりかえって
- 岡野
- 私が初等部で学び、卒業したのが1971年。臨海学校でも脱落しそうになると今では許されないような強烈な叱咤の声が人見先生から飛んでくるような風景でしたね(笑)。自分としては、根性がついて大変感謝しましたが・・・。いま、初等部では新たなコース課程ができて素晴らしいことと思います。自分自身を振り返ると、総合学習はとてもためになりました。自分で考えて何が大切かを考え、鍛えていく。AIが進化してもそれに勝る力を鍛えられたと思います。
- 平原
- 学校での現場のご苦労、お考えなどはいかがですか?
- 前田
- (スライド呈示) こちらは初等部の紹介用のスライドなのですが、「古人の求めしところを求めよ」の通り、先達が何を目指し求めていたのかを常に大切にしたいと考えています。予測不可能な変化の激しい時代を迎えています。子どもたちはそうした未来社会に巣立っていくわけですから、自分のよさや可能性を信じ、あらゆる他と協働しながら共に新たな価値をつくり、社会に貢献できる人として育っていってほしいと考えています。その意味で、初等部の3つの目標をもとに、育むべき資質・能力として「Lead yourself~自分リーダーシップの発揮~」を掲げ、教育理念の根幹を引き継いでいます。
今春、新たに開設しました2つのコース(探究コース、国際コース)ですが、探究コースでは 『体験から学び、言葉との往還から好奇心や探究心をはぐくむ』実践を展開しています。例えば一年生「昭和っ子の研究」の生き物探究では、徹底して「材」である動物や昆虫に関わり、「問い」を立てて夢中になりながら学び、友だちと共に高まり合ってさらに自身の「問い」を深めていく姿が見られています。
一方で、これまで大切にされてきた学寮での学びや異学年での交流も大切にしています。昭和の学寮での学びは、いわゆる非認知能力も高める大切な機会となっています。夏の「海の学校」は残念ながら猛暑で気温が高く、これまでの内容での実施が困難となりましたが、春に季節を変えての望秀での学びは継続しています。
- 平原
- 昭和の学園全体をみるとグローバル化が進み、昭和ボストン、テンプル大学、ブリティッシュスクール・イン・トウキョウ昭和などキャンパスは見た目にも大変国際的になっています。学園の昭和女子大学評議員会には桜友会メンバーから太田鈴子(3回生)、吉田昌史(6回生)、平原史樹(6回生)、岡野栄之(13回生)の各氏が参加して学園の大きな進化、変化をみまもっています。学園の国際化、そのなかでの初等部の在り方を考えてみるといかがでしょうか。またAI,ギガスクール、データサイエンスなど情報近代化の時代に初等部はどうなっていくのかなど、お聞かせください。
新たな潮流の中での昭和
- 岡野
- 生物進化の中でも環境変化に順応し、対応できた存在だけが生き残ります。学校についても同じ事が言えます。 昭和の選択は機敏でとてもよいと思います。初等部の国際化については、卒業後の教育体制をどう継続、担保していくかが大事と思います。いまやZ世代では想定外の能力を実装、実践しているので、ぜひそのような人材を育ててほしいものです。
- 前田
- 国際化の波は留まることはないと思います。その意味で、世界との対話は必須となると考えます。また、少子化は続き、直近の令和5年の出生数は70万人台となっています。これからを考えると昭和の100周年記念を迎える2050年ごろにはわが国の人口全体も大きく減少すると言われています。そういった意味でも、初等部は変化に鋭敏に積極果敢なチャレンジをすすめ、選ばれ続ける学校でありたいと考えています。そして、国際化と言えば、初等部5、6年生の希望者が昭和ボストンに学びに行っていますが 10-11日間のフレンズとのかかわりでは、自分の伝えたい思いがなかなか伝わらない中、もっと英語を勉強したい、自在なものにしたいといった切実な思いをもって帰ってきます。こうした主体的な学びの環境を整えていくことも大切にしたいと思っています。
今回開設した小学校の「国際コース」ですが、コンセプトは、グローバル社会で活躍できる世界標準の力の育成です。国語や社会等は第一言語である日本語で学びますが、他の教科等は内容について学習指導要領準拠の本校教育課程で学びますが、すべて英語で学ぶ「英語イマージョン教育」です。幸い義務教育を担う一条校の小学校として全国で初めて「ケンブリッジ・インターナショナル」の認定校になることがきました。36名の一クラスですが、年間およそ1000時間の授業のうち、600時間以上を英語で学ぶことになります。また卒業の出口戦略では、現在昭和中・高の真下峯子校長ともいろいろな相談、検討を進めているところです。
- 平原
- 30分の座談会との制限もあるので、少し物足りないですが、桜友会の目指すべきこと、希望していることをさいごにまとめていただけますか。
まとめ
- 岡野
- 同窓会は母校を支援する組織です。総会でも話の出てきた寄付は健全に卒後にお願いしていくのはよいのではないかと思います。自身が研究の場として働く米国のMIT(マサチューセッツ工科大学)は大いなる寄付制度で大きな発展をしています。本校のOB、OGにはぜひ知っていただき、学校を発展させるために皆で支えていきたく思います。新たな国際コースへの期待も含めて、これから優れた大学のロールモデルとして発展してほしいと思います。
- 前田
- 新会長からの心強いお言葉もありがとうございます。本校では“校長道徳”の時間があり、子どもたちにもたくさんのメッセージを送っています。昭和っ子の子ども達にはこれからも伝統を大切にして、新たなチャレンジで様々な課題を乗り越えていってほしいと思っています。国際コースには、本校卒業生で世界的に有名なシルクドソレイユで活躍された卒業生の能登原あいさんに体操の授業をもっていただいています。また、同じ関心等でつながり、探究的に楽しむ“乗り物クラブ”の活動では、JTBにいる卒業生が山梨のリニアモーターカーの見学等をアレンジしてくれました。ぜひ、卒業生のつながりのもと、皆様のお力添えをこれからもいただければと思います。
- 平原
- 本日はお二人の話からも母校の熱い息吹が感じられたと思いますが、われわれもぜひサポーターとして精いっぱい母校を支えていきましょう。本日はありがとうございました。